私たちは子どもたちへの精神科早期介入に反対します

 

2010年、精神保健医療改革の実現に向けた政策提言がされました。「こころの健康政策構想会議」と呼ばれる提言書は、自殺や精神疾患の弊害から国民を救済するには、国民全体の精神保健を充実させなければならないとうたっています。そして、心の変調について学校や地域の窓口で気軽に相談でき、熟慮した多職種の支援者チームが対応し、訪問も行うとまで言っています。特に若い人が罹患したときには、直ちに治療を開始してなるべく早く回復させることが国の損失を少なくすると提言しています。そして、ついには「こころの健康推進」を日本の基本政策にまでしようとしています。

 

  私たちはこの提言をそのまま受け入れてよいのでしょうか?

実際には、精神科の治療を開始して、薬をもらえばもらうほど、かえって本格的に具合が悪くなってしまうことが、とてもよくあります。その事実を、受診した本人も家族も、一部の謙虚な医療従事者たちも、多く経験してきています。何故でしょう? 「こころの健康政策構想会議」では、精神科の治療実績がこれほどまでに悲惨であるのは、「受診するのが遅かったためだ」と言います。本当でしょうか? 

  

  ところが、非常に早くに治療を受けた多くの子どもたちが、不適切な薬漬けなどによって、余計に深刻な苦しみから抜け出せなくなってきているのが実際です。

心の病気を早く見つける=早期発見

    その病気を早く治療する=早期介入

早期発見、早期介入すれば、本当に心の疾患が治り、提言書にある安心社会の実現がされるのでしょうか?

 

  こころの健康問題は、若年から始まることが多いのだからという理由で、学校教育の中でこころの健康のテーマを、より早いうちに取り上げようとしています。そうすれば、より早いうちに、子どもたちが不適切な薬漬けや介入にさらされていく、その危うさも高まります。 これまでの精神医療は、早く受診してよくなったという実績が、本当はとても少ないどころか、かえってこじらせることが多かったのが実際です。それなのに何故、「もっと早く、もっと気軽に受診しましょう」という国策を提言するのでしょう? これまでの精神医療の中身の過ちを、立ち止まって省みることなしに、何故かえって拡大しようとするのでしょう?

 

  私たちは早期発見・早期介入の弊害から子供たちを守ろうと立ち上がりました。